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新年のご挨拶

一般財団法人京都府剣道連盟 会長  

元衆議院議長 伊吹 文明  

 

 皆さま、新年明けましておめでとうございます。物価高が終息し安心できる暮らし、ウクライナやイスラエルでの戦闘が終り平和な世界、今年はこの二つが戻ってくる年であってほしいと願っています。

 皆さまにも良きお年であることをお祈りし、変わらぬご厚誼をお願い致します。

衆議院議員生活に終止符を打ってから2年が過ぎましたが、現役時代とほぼ変わらぬ日程で東京と京都を行ききし、お世話になった皆さんや仲間からの相談、講演等で忙しく毎日を送っています。

 ロシアのウクライナ侵略で原油や穀物等の国際商品の流通が滞り、日本では円安のダブルパンチで物価が高騰し、賃上げが追いつかない状況です。さらに日本では、戦後に比べて豊かさでいきとどいた国になったこともあり、多様な価値観の主張が可能となり、少子化問題や公益のための一致結束・協調の文化が失われる等様々な問題が生じています。この結果でもある生産拠点の海外移転、財政赤字、温暖化による自然災害等の現象面での変化を克服し、次の世代に良き日本を引き継ぐには、政治は勿論ですが、主権者である国民のご協力とご理解が必要なことは言うまでもありません。自由と民主制の下で、自由が我がままに、多数決や投票が目先の損得や感情だけに流されぬよう、現役政治家の後輩の皆さんが言い難いことを、私は一有権者、一国民として、発信していきたいと考えています。

 中学校の体育で伝統武道が必須科目に取り入れられてはや10年を過ぎました。だが、先輩達が脈々と受け継いできた、伝統武道の根幹である日本人の良き生き方や心根を、次世代を担う青少年に受け継いでもらいたいとの思いは、まだまだ途上です。日本の伝統武道のなかには競技スポーツ化し、勝ち負けのみを競うことを目的とし、相手に対する「礼」の精神、「敬」の心がなくなっているものがあるのが残念な現実です。自らを律し、思いやりの心を持って他と強調し、公のために盡すことが日本人の伝統文化でした。礼をもって始まり、礼をもって終わると言われる剣道の「こころ」こそ、私たちの良き国民性の原点でしょう。指導にあたられる先生方には、この点をこれからも宜しくお願いしたいと存じます。

 結びに、皆さまの今年のご多幸とご健勝をお祈りし、新年のご挨拶といたします。

 

屠蘇祝う 歴史の今を 想いつつ

 

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